2025.04.24

DM(ダイレクトメール)の効果を高めるには?開封率・反応率を上げる方法

「DMを送ってみたけれど、思ったより反応が少ない…」
「開封率や反応率をもっと上げたいけれど、何を改善すればいいのかわからない…」

そんなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

DM(ダイレクトメール)は、ターゲットに直接アプローチできる強力な手法ですが、やみくもに送るだけでは効果を実感しづらいのも事実です。

DMの効果は「誰に」「どんな内容を」「どんな形状で」「どのタイミングで」送るかによって大きく変わります。
本当に届くDMを作るためには、戦略的な設計が不可欠です。

この記事では、DMの開封率・反応率を左右する要素と、効果的なDMを送るためのポイントについて解説します。


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1. DM(ダイレクトメール)とは?

DM(ダイレクトメール)とは、企業や店舗が特定の見込み客や既存顧客に対して商品やサービスの情報を紙媒体で届けるマーケティング手法です。
郵送という物理的な手段を通じてアプローチすることで、デジタル広告では得られない「手に取る」体験を提供できる点が強みです。


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2. DMの開封率・反応率

DMを改善するうえで、まず把握しておきたいのが「開封率」と「反応率」という2つの指標です。
どちらもDM施策の効果を図る重要な数字ですが、それぞれが示す意味や改善のポイントは異なります。

ここでは、それぞれの指標が表すものや、何が数値に影響を与えるのかを詳しく見ていきましょう。



DMの開封率


「開封率」は、送付したDMのうち実際に開封された割合を示し、どれだけ相手の興味を引けたかの目安となります。良質なターゲット選定や分かりやすいデザインが高い開封率につながります。
封書DMでは、中身を開いてもらえなければ内容が伝わらず、訴求効果がゼロになってしまいます。

日本ダイレクトメール協会が実施した『DMメディア実態調査2024』によると、DMの開封率は74.3%でした。
メルマガ配信の開封率の平均15~30%と比べると、非常に高く、特にターゲットを絞った内容のDMは、受け取った人の興味を引きやすく、高い開封率が期待できます。


DMの開封率


DMの反応率・顧客行動


「反応率」は、開封後にサイトにアクセスした、実際に問い合わせや購入などの行動があった割合のことを指し、この数値がDM施策の効果を測るうえでの重要な指標となります。
提供したオファーの魅力や訴求力、お客様の心を動かす導線設計などDMの内容が反応率を左右します。

『DMメディア実態調査2024』ではDMを受け取った後に行動したと答えた人は、20.8%でした。
具体的な行動の中では、「ネットで調べた」が9.9%で最も高く、「家族・友人等との話題にした」が3.1%、「問い合わせた」が2.5%と続いています。
また、性別・年代別で見ると20代男女において、行動を起こした割合が4割前後(全体平均の約2倍)と高くなっています。


DMの反応率と顧客の行動


デジタル施策との比較


オンライン広告やSNSマーケティングなど、デジタルチャネルを活用した新規顧客獲得の手法は多岐にわたりますが、競争が激化する中で、広告費の高騰やターゲティングの精度不足が課題となっています。

デジタル広告に比べて、DMは一通あたりのコストが高く見えがちですが、デジタルとは異なる「触れる」体験を提供します。
受け取った人に強い印象を残すことができ、情報が形として手元に残るため、後日の問い合わせや購入・利用につながりやすいというメリットもあります。

デジタルと組み合わせることで、より高い効果を生むハイブリッドな施策も可能です。


3. DMの開封率や反応率を左右する4要素

DMの開封率


DMの効果を高めるには、ただ送るだけでは不十分です。
実際に「開封される」「反応してもらえる」DMにするためには、押さえておくべき4つの重要な要素があります。

これらのポイントを戦略的に設計することで、開封率や反応率のアップにつながります。


送り先・ターゲット選定のコツ


送り先の選定はDMの成功を左右する重要な要素であり、「誰に送るか」が開封率・反応率に直結します。

既存顧客、休眠顧客、新規リスト(見込み顧客)など、ターゲットとなる顧客層を明確に定めることが、より自社のサービス・商品のニーズに合った顧客へ的確にアプローチするためのコツです。
また、「属性情報」「購買履歴」「興味関心」「地域や年齢などの基本データ」などで顧客をセグメントし、それぞれの情報を組み合わせてターゲットを選定していくことがポイントとなります。

最近では、適切なターゲットを選定するためにAIを活用する機会も増えています。
人が扱いきれないデータをAIが解析すると、これまで見えてこなかったセグメントやニーズが可視化され、その結果に基づいてAIがターゲットリストを抽出します。これにより、反応率を高め、施策の効果をより高めることができます。

ディーエムエスでは、データの統合からAI予測、DM対象者リスト生成までを一気通貫で行い、効果検証・改善までをサポート可能です。


DMターゲット最適化サービス記事



オファーの設定


特典や割引などの「オファー」内容も反応率を左右します。

例えば、クーポンや限定割引、無料トライアルなどの具体的なメリットを盛り込むことで、興味を引きやすくなります。
さらに、効果的なオファーを作成するためには、親しみやすい言葉遣いも重要です。
特に「今だけ」や「数量限定」など、期限や希少性を強調する文言は、行動を促す上で効果的です。

ターゲットに対して魅力的なオファーの設定が必要であり、反応率を高めるカギとなります。


DM仕様・クリエイティブ


DMのデザインや形状は、開封率・反応率に大きな影響を与える要素です。
受け取った瞬間に「思わず開けたくなる」「気になる」「印象に残る」と感じさせる工夫があるかどうかがカギとなります。

DMの主な仕様としては、封筒、はがき・圧着はがきタイプ、フィルム・PP封筒タイプ、大判チラシタイプ、箱型などがあります。
目的や顧客に応じて最適な仕様を選ぶことが大切です。
特に、ファーストビュー(パッと見た瞬間)の訴求力が非常に重要です。
また、反応率を上げるためには読みやすさや導線設計など、受け手の行動を促すストーリー設計が必要となります。

DMの仕様やデザインの工夫次第で、DMは“読まれるもの”から“行動されるもの”へと変わっていくのです。


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発送タイミングの決め方


DMの発送タイミングは、効果に直結する重要な要素です。
顧客の購買サイクルや季節、イベント時期などを的確に分析し、それに基づいたスケジュール設計を行うことが効果を大きく左右します。

例えば、特定の休日やシーズンに関連したオファーは、顧客の反応を得やすくなり、データをもとに、過去に成功したタイミングを参考にすることも有効です。
最適なタイミングで発送することで、顧客の関心を引き、アクションを促すことが期待できます。

また、顧客のステージによってDMを送るタイミングを決めることも有効的です。
例えば、無料サンプル申込みをしてくれた「見込み顧客」には1回目の購入を促す引き上げDMを送り、1回目の購入があった「新規顧客」には“製品がなくなるタイミング”で2回目の購入を促すDMや他製品のクロスセルをするといったように顧客育成のシナリオに合わせてDMを発送することで、反応率はアップします。

顧客ステージ説明の図


4. 他社のDMと差をつける!DM仕様で開封率・反応率をアップさせる方法

他社のDMと差をつける!DM仕様で開封率・反応率をアップさせる方法


DMの効果を最大化するには、他社との差別化が不可欠です。
郵便ポストに届く多くのDMやチラシの中から注目されるためには、“思わず手に取って開封したくなる仕掛け”や“印象に残る工夫”が必要です。


形や素材で郵便ポストの中で目立つ


DMの反応率を上げるには、まず「気づかれる」ことが大事です。
郵便ポストの中には大量の郵便物が投函されるため、定番の長3封筒タイプやはがきタイプでは、ほかの郵便物に埋もれてしまい、見落とされる可能性も少なくありません。
形や素材で目立つことが開封率アップの第一歩となります。

例えば、封筒の大きさをよくある角2や長3ではなく、あえてA5サイズのものにしたり、圧着DMもはがきの大きさではなくA4やB5など大きさを変えるだけでもポストの中で埋もれにくく、目立つことができます。

郵便ポストの中で目立つDMの例

また、厚紙や特殊な素材、特殊な加工をしたDMはポストの中での存在感を高め、開封行動につなげるきっかけとなります。


特殊素材や特殊加工で目立つDMの例

DMは手に取ってもらってこそ。まずは“視認される”ことに全力を注ぎましょう。


ギミックをつけて開封を促す


受け取り手の「開けてみたい」という好奇心を刺激する仕掛けは、開封率を高めるうえで非常に有効です。
例えば、顧客が封筒を開けやすいように開封ジッパーをつける、特殊な切り抜きや二重封筒といったギミックのある仕様は開封率を上げることができます。

DMの開封ギミックの例


また、封筒や圧着のオモテ面で興味を引くデザインにすることで「続きが気になる…!」と開封してもらいやすくなります。

漫画を使ったクリエイティブで、表紙の漫画を読んで、漫画の続きが読みたくてついつい開けてしまったという経験はありませんか?
これも開封を促すギミックとして有効です。

「何だろう?」「ちょっと気になる」と思わせるギミックは、開封のハードルを下げるだけでなく、その後のアクションにもつながりやすくなります。

開封されないDMは存在しないのと同じ。
だからこそ、最初の一歩である“開けたくなる仕掛け”にこだわることが重要です。


デザインの工夫で反応率を上げる


開封された後、読み手が「行動したくなるかどうか」は、DMのデザインと構成に大きく左右されます。

見やすいレイアウト、適切な余白、明快で心に残るキャッチコピー、信頼感のあるビジュアルなど、デザインの質がDMの効果に直結するといっても過言ではありません。
特に重要なのは、「誰に」「何を」「なぜ伝えるのか」が一目で伝わる構成にすること。
複雑な説明よりも、シンプルかつ的確なメッセージが、反応率を押し上げる決め手となります。

また、顧客の属性に合わせてパーソナライズしたメッセージを盛り込むことで、紙のDMは感情に訴えやすく、行動喚起につながります。
こうしたデザインの工夫が、反応率を高めることにつながります。

魅力的なデザインは、ただ見た目が良いだけでなく、“行動を促すための設計”がされているかがポイントです。


5. まとめ

DM施策の効果を最大化するには、戦略的な設計×魅力的なクリエイティブ×適切なタイミングが重要です。
ただ送るのではなく、相手に届き、心を動かし、行動に繋げる工夫が求められます。

「なんとなく」で作っていたDMを見直すことで、反応率が劇的に変わる可能性もあります。
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